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敦の助力もあってのこと、
芥川が脱出するのへと呈されたボートには簡易型ながら電動機も付いており。
操船なんて素人だったが、
さすがは救命艇で危険地帯からの離脱の仕方っぽい操作法が記されていたのに倣って
電動機を稼働させの、舵やら速度の操作をあたふたとこなし。
大きな貨物船が立てる大波に翻弄されつつ、それでも目指す迎えの船へと辿り着くことは出来た。
「よぉし、よく生きてたねぇ。」
爆弾が出て来るわ、地下鉄車両ごと略取されるわと、
いくら裏社会を仕切る顔、ヨコハマ随一の反社会組織の所業だとはいえ、
人ひとり相手に随分な道具立てをされて誘拐された身。
もしかして抵抗出来ぬように痛めつけられちゃあいないかと危ぶんでもいたが、
自力で逃げ出して来れたなら上々と言いたいか。
芥川へ手を伸べて、脱出用のボートから高速艇へと移るのを手伝ってやり、
頼もしくも呵々と笑って見せた与謝野の傍ら、
「……。」
このお人まで来ていたとはちょっと意外な長身の先輩が、
そちらは対照的に まだ何かしら案じているような沈痛な面持ちでいる。
見目麗しく、若さに見合った精悍さも持ち合わせ、
職務態度はややもするとちゃらんぽらんだが、
一筋縄ではいかなさそうな案件にはその表情もひときわ冴えさせてのこと、
深い洞察や鋭い機転を繰り出し対処する、誠実そうな頼もしい男性だというに。
何を案じてか深色の瞳を曇らせて じいと貨物船の方を凝視しており、
「どうしたね、太宰。」
そちらもまた ただならぬ雰囲気だと察したか、
与謝野がそんなお声を掛けたれば。
何かへの郷愁をたたえているかのような切なそうな表情に見合う、
それは真摯な声をこぼした彼であり。
「…あの子を連れ戻したい、助けたいんです。
どうか手を貸してくれないかな。」
後で “あれって…”と気づくよな、即妙ではあれ どこか婉曲なやりようを講じ、
どんな事態でも自分の思うように操作出来よう知恵や手腕を持つ彼が、
何ら誤魔化しもせずにそれは率直にそんなことを請う。
あの子というのは、芥川を彼らの手元へ無事に返した あの虎の異能の青年のことだろう。
与謝野へのみならず、戻って来たばかりな芥川へも頭を下げて乞う彼なのへ、
さすがは顔の広い人だから、警戒せよとの写真も回るほどの若手の構成員を
顔だけじゃあなくの身の上みたいなところまで知っていたのか
…という納得を持って来かかったのへとかぶさったのが、
“あ…。”
あの白虎の青年もまた、太宰を知っていたような節があった。
船上にて敦が この先達の名を口にした折に
チラリと感じた違和感のようなものを 黒獣の青年が思い出しておれば。
やや怪訝そうな空気となったところへと抛られたのが、
「…太宰、あんた もしかしてあの子を知ってるね。」
それを見透かしたかのように、与謝野がすっぱりと言い放った一言で。
目許をやや眇めた少々意地の悪い貌に見えなくもなかったが、
女医もまた“あの子”と呼んでいるのは、
敦が話していた共闘状態になったことで行動を共にした折に、
多少なりともあの実直そうな人柄に接して感じ入るものがあったからだろう。
はためく髪を手で押さえ、強かそうに笑って訊く女医せんせえなのへ、
太宰の側もあがくことはなくのそれは率直なままに応じて曰く、
「はい。
ご迷惑かと思って黙っていましたが、私の前職はポートマフィアです。」
「…☆」
響きのいいお声でそれはくっきり、悪びれもしないで答えた彼で。
先程の船上にて 敦の口からその名が出たおり
“おや?”と思いはしたが、その時はそれは自然に誤魔化され。
なので、今度こそ “え?”と驚いた芥川だったが、
そこは蓄積が違う与謝野の方はといえば、
「あんたから時々何とはなく拾えてた
底の知れない奴っていう違和感はそのせいかってのが やっと判ったよ。」
にやりと笑ったくらいで、女医はさして驚いてはない様子。
本来ならば、ヨコハマの安寧を揺るがす素因でもあるマフィアに関わった経歴を持つ者が、
対岸にあたろう正義の徒の集まりである探偵社の正式な社員として籍を置いているだなんて、
どんな理由があろうと相容れないこと。
もしかして何か探ろうと企んでのことだろうかと、
その心胆の色を疑われること間違いない事態でもあろうに。
個性豊かな探偵社だ、こういう変わり種が居てもよかろうよという豪気な反応で。
のちにこそりと漏れ聞いたのが、
『どんな輩であれ、
社長が納得し乱歩さんも何も言わないなら、もはや問題はないってものさ。』
という、いかにもな信頼の礎を聞かされたのは、まま置くとして。
この作戦における指揮担当からの指示がないからか、
高速艇は相変わらずに貨物船と並行した進路を保ったままであり。
太宰がそうしていたように矢鱈とデカぶつな貨物船をちらと見やった女医は、
「で?
あの、マフィアにしちゃあ随分と折り目正しい良い子ちゃんの、
一体 何が気になってんだい?」
白い髪やら玻璃玉のように透いた双眸やらといった見目で曖昧に見なくもないが、
間近に見た言動から察するに まだ十代そこそこだろうに、
そんな幼さでも事態の展開に翻弄されることなく、
手際よく探査に掛かっていた行動力や胆力は大したもの。
それがマフィアとしては相応で、危険な任務を既に幾度となくこなしている身だからだとして、
そういった肩書をよくよく知っていよう太宰なのだろうに、
日頃の飄々とした落ち着きぶりをかなぐり捨てているこの神妙真摯な態度へと、
与謝野としては気になるものを嗅ぎ取っているらしく。
洞察では負けぬという蓄積あっての堂のいった女医せんせえからの訊きようへ、
太宰の側もまた、これ以上はなかろう真摯な表情のままに言を返して告げたのが、
「なんだか嫌な予感がするんです。
単身で動くのは珍しいことじゃあないし、
いつも朗らかに微笑ってた子だけれど、今度ばかりは危なげな印象がぬぐえなくって。」
ああいう年頃で既に練達の域にある子がいても不思議はないという認識を下敷きに
それでも…と何か感じた彼なのではなく。
どうやら知己であるらしき相手だということも隠さずに露呈させた上で、
「一から十までいちいち指示されねば動けないような子ではありませんが、
それでもこの騒動は任務としてその方向や何やを示されたものではないらしい。」
鴎外の差し金でマフィアの本拠まで鏡花の手で拉致された彼は、
だが、そうそう易々と攫われてしまったところに何かしらの魂胆を疑われたようで。
しかもそこへと畳みかけたのが、
何を勝手なことで彼女を引きまわしていますかという敦からの珍しい叱咤。
そんな事態とあって、それ以上は何も手が打てず、
太宰にも特に用があったわけじゃあないと放置した…という何とも間抜けな顛末を、
わざわざ地下牢に拘束されていた当人へ知らせに来たのが、
かつて相棒を組んでいた五大幹部の中原中也で。
常から敦を可愛がっており、なのでと意に留めておればこそのこと、
公けではなかったにもかかわらず かなりがところ早々とこの急展開にも追随できていた彼だったようで。
そんな中也から事の次第を聞いてのそれから、
これから何がどう動くかを黙考想定した太宰には、
何とも言えぬ暗雲がその思考にかかるのを振り払えなくって。
「融通の利く子じゃあありますが、
それは次の行動へ移るときなどに 手札や何やをざっと整理して策を立ち上げる習慣があってのことです。
思考が柔軟で、色々と閃く賢い子だからといっても
思いもよらない展開に襲われて 失速してしまえばそれで終わりだ。」
他でもない自分が仕込んだ子だ。
悪手を振るって傷ついてほしくはないし、
何より、その健気なところや真っ直ぐなところが眩しくて。
柄にもなく、身も心も守れるよう慎重であれと吹き込んだのだが、
今の今、もしかしてそれが裏目に出ているのかもという嫌な予感が沸いてやまない。
「あまりになりふり構わず動いているのが、後顧の憂い云々をまるきり念頭に入れてないようで、
そこまで臨界突破な駆け出しようをしているなんて、余裕がないにもほどがある。」
あの路地裏で再会した折、袂を分かつたころと変わらず朗らかだったのは、
どんな事態へも焦らず落ち着いてあたれと、太宰が彼に言い置いてた教えを守っていたればこそと。
人でも知恵でも知識でもいい、切り札や伏兵などという手札を意識の隅にでも留め置く猶予を持てと
そんな習慣が根付いてのこと、
懐の深い寛容さを身に付けたらしいなと受け止めていた太宰だったが、
「私までもが あの子を過信しすぎていた。
いや、そうじゃあない。勝手によく出来た子だという枠にはめてしまっていた。
誰も信じるなと、そうとも取れる言いようで
助けてと縋る手を伸べる先を、無いものと思えと 摘み取ってしまっていたんです。」
自分も中也に訳知り顔で言ったではないか。
『辛抱強い良い子なのだよ。
いい意味で頭も良いから状況把握や何やにも長けているし、
虐げられてたにもかかわらず人への察しも利く。
ただ、此処が問題なのだが、
よく思われたくてじゃあなくて、自分のしたことが役に立ったらいいなぁとしか思ってない。』
自分は親にさえ見捨てられた存在だったけど、君はそうではないよと手を延べたいと、
自分がしてほしかったことをせめて誰かにしたいと思っている子。
そんな切なる願いを胸に秘め、常に利他的だった子が、
今回は誰の立場も考えず、ただただ激走する事態へ飛びついて制止しようとしたわけで。
誰へも縋らない子、誰かの迷惑になることを一番恐れる子。
だというに、悪くしたら組織の禁忌を破ってしまったかもしれない。
たった一人で当たったがため、取り押さえるにもその手を振るうしかなく、
頭に血が昇っていたのなら もしやして大事になっているのかも。
仲間との激突になればその責めも問われると、首領直属としてようよう知っておればこそ、
秘蔵っ子としてよく構ってくれた、敬愛する首領様や中也へも迷惑を掛ける運びになるくらいならと、
そんな解釈をしないだろうかと。
あのような子が思いつめたらどうなるかという流れを遅ればせながら想定し、
恐るべき結論に至って、さすがに愕然としている彼であったらしい。
日頃のちゃらんぽらんなところを埋めてあまりあるほどに、
いざという時は知慧でも行動力でもそれは頼りになるお人が、
それは追い詰められているかのような顔をして再び見やった海の上、
そりゃあ素っ気ないまま進む貨物船の無機質な船体が、幽鬼の棺桶のようにも見えた一同だったのだ。
◇◇
与謝野の異能により瀕死状態から引き戻せた黒幕の βとやらは、
声の異能を操る人物だという敦からの手短な助言もあってのこと、
ただ縛り上げただけじゃあなく さるぐつわも咬ませるというちょっと乱暴な処置をして。
人騒がせの元凶だった男の救命活動の方はひとまず済んだが、
彼らにしてみりゃあ そっちはそれこそ
“貨物船へ戻る”という手段を得る目的として無理から持ち出した口実のようなもの。
そう、処分すると言っていた貨物船からなかなか離れぬ敦らしいことへ、
嫌な予感を抱いた太宰からの嘆願に 与謝野や芥川も乗っかった結果であり、
高速艇まで芥川が乗りつけた救命ボートを再利用し、件の船へと取って返した格好の一同で。
「自己再生できるらしいが、それでも怪我を舐めてかかるな。
自分を大切にしない者に誰かを説教する資格はない。」
「ううう…。」
脱出を促した折に先輩風をびゅうびゅう吹かせて一丁前に言ってのけたのは誰だと、
小さな擦り傷があちこちに増えていた敦だったのへ、
先刻とは逆に、今度は彼の側から一応はと消毒薬を擦り込みつつ言い聞かせる芥川なのが微笑ましい。
それに。
若しかせずとも、この黒幕の小者を殺すすんでまで痛めつけたのは
とある“目的”のためにこじつけた、それこそ何でもいいと選んだ事由に過ぎないと思えてならぬ。
恐らくは太宰が嫌な予感がすると案じたそれと同じもの。
自分を持て余し、いっそと思いが至ってのこと、
誰の重荷にもならぬよう自身を消すための手段として、
表向きには事後処理の名のもとに処せるよう、やりすぎな反撃という牙を剥いたのかもしれぬ。
彼の立場や立ち居振る舞いと接し、
そりゃあ練られた判断や処理をこなしてもなお、どこか儚げな印象があったのは、
公に出来ない身の上なせいだけでもなかったらしいと、妙に得心がいった黒獣の君であり。
「ごめんよ、敦くん。」
こうと運んでは、自分もまた軍警に引き渡されても文句は言えぬ。
そうとでも思うのか、神妙に項垂れる白の少年を前に、
後輩らの手当てを見守っていた太宰が大きく歩み出る。
長い外套のみならず、手入れの悪い長いめの前髪や蓬髪がバサバサ揉まれ、顔へもかぶさっているが、
それでも真っ直ぐなその視線は少年へと向いているのがその場に居合わせる誰へも感じ取れ。
響きのいい声が、淡々と彼の切なる心情を紡ぎ始める。
「先日再会した時、変わらず元気だと安堵して、そのまま軽く把握しちゃあいけなかったね。」
芥川が人事不省となっていたあの路地裏にて、
人知れず四年ぶりの再会を果たしていた元マフィアの師弟。
「私が組織を去った後、たった一人で頑張っていたのに。」
太宰の前職こそ聞かされたものの、芥川や与謝野は内情まではよく知らぬ。
例えば組織同士の殲滅任務、例えば縄張りへの干渉へ物申しますという誇示にあたろうカチコミ、
何だったら資金集めの高級な賭博場の維持や非合法な密輸取り引きまでと、
殺人に脅迫に窃盗等々、ありとあらゆる犯罪に紐づけされている集団で。
已むに已まれずというよりもその存在感や威容を崩さぬためにと執行する恐持てな組織であり、
それは殺伐としたところと詮索されてもしょうがない。
こんな誠実そうな毛色の少年が育つよな、真っ当な感覚の残る一角もあるようだが、
それはほぼ奇跡的といってもいいようなささやかな代物なのだろう。
“太宰さん、そういうところが嫌で離反したのかなぁ。”
大きな組織ほど足抜けは難しいとも聞く。
貧民街にも逃亡者は逃れて来たし、凄絶な追っ手との殺し合いも珍しくはなく、
けろんとしている暢気そうなお顔しか知らなかったが、
そんな修羅場もくぐった人なんだなぁと、
大きに誤解している芥川くんなのはさておいて。
「…がっかりしましたか?
ボクがそんな頼もしい子に至ってない見掛け倒しで。」
やや俯いた敦の声が潮風に攫われる。
同世代とは思えぬほど、何をどう処させても動じぬままの彼しか知らぬと、
卑下するような物言いを初めて聞いた気がして、双眸を瞬かせた芥川だったが、
同意を求めるように視線をやった与謝野は
何かを察してか眼差しでいたわるように目許を細め、小さくかぶりを振って見せただけ。
ただ見守ろうと言われたようで、
元より口を挟むつもりはなかった芥川もまた黙したままで二人を見守る。
四年前というと太宰もまた十代で、
敦の側はまだ中学生くらいという年頃だったのではなかろうか。
親や大人の庇護下にあって失敗をしつつ色々と学ぶ年頃。
物の要領や道理以外にも、機微というか心の琴線に触れるあれこれも吸収しはじめる頃合いなはずで。
力も立場もまるで敵わぬ相手へ それでもむっかりするとか、
そんな蓄積が始まる年頃でもあったろうに。
最も傍にいて支えになってた “身内の大人”だった太宰が
どういう経緯からか去ってしまったらしくって。
しかもしかも、
「誰も信じちゃいけないなんて、勝手な呪いをかけておきながら
そのまま、一人ぼっちに放り出したのだものね。」
だというのに、再会した敦はといえば
要領だけを振り回すことなく、本当のやさしさを体現しているそれは芯の強い子で。
今だってそうだ。
関わりがあると知られれば太宰が困るだろうとそれを真っ先に案じた彼であり。
「私よりずっと大人で懐も深くなった。
こんな優しい良い子に、私は無理から余計な言いつけを課してしまっていたのだね。」
マフィアにだってお人よしはいるし、心有る者だっている。
生真面目で誠実な彼を支えたいと思う存在は少なからずいるのに、
手を延べるな縋るなと、誰ぞへ頼ることを禁忌とし。
それなりの和があってもそこへ加わるなと、
後ろ手をして見ているだけでおれと、
それは酷なことを言いつけたまま、次の応用も教えずに去ってしまったことが悔やまれる。
そんな半端をしたのに、なんて柔らかい心根のまま、柔軟な子のまま育ってくれたものか。
柔らかいということは傷つきやすいということでもあるのに、
そこへまで考えが至らなかったと、苦しいほどの悔いが溢れる。
好きに生きていいものを、幸せを望んでいいものを。
なのにこの子は、何が怖いか自分の望みを持ったことがないままで。
「キミは私なんかとは違って、
自分よりも廻りを大事にするそれは純粋な良い子だってことを忘れていたよ。」
それは奔放洒脱の好き勝手にいる放蕩な師匠が投げた不完全な言を、
自分なんかに贈られた大事な言いつけとし、宝物みたいに その身を削ってでも守ってきた実直な子。
齟齬に心をつぶされかかっても頑張って、自分にだけ辛さを集めてそれでいいとして来た子。
こたびの危急に必死になって駆け回っていた彼だと知り、
どんな子になっているのかを…計算予測では導けなかったそれらがどれほど過酷なことなのかを
自身の耳目で触れて感じ取り、
迂闊な中途半端をした罪に気付いた太宰であったのだろう。
「勝手に頼もしくなったと思い込んで、
大人になったねと甘えた応対をした私を許しておくれ。」
幼いころ、傍にいてくれた師に“おいで”と腕を広げられ、
感情がほとんど焼き切れていた少年がふと、その口許を震わせる。
焦れたわけではなかったが太宰の側から歩み寄りふわりと懐へ引き入れれば、
その暖かさや、初夏の花の香りに懐かしさを思い出してほだされたか、
大きく見張られた目許や震えていた口許が引き歪み、
玻璃玉のような双眸に涙の膜がじわりと浮かぶ。
大きな手でポンポンと背中をいたわるように撫でられて、
「う…」
ぐすりと鼻を鳴らし、師の外套を両の手で掴みしめ、
無言のままで ぎゅうぎゅうと太宰の懐に顔を伏せたのもいっとき。
「うう、あああぁ……。」
火が付いたようとはこのことか、
もっとずっと幼い童子のように わあわあと大声上げてせぐり上げ、
潮風にも負けぬほどの勢いで 泣き続けた白虎の少年だった。
to be continued.(20.07.28.〜)
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*逢いたかったとも言えぬまま、我慢ばかりしてきた敦くんです。
誰かが笑ってくれるなら、誰かの幸せの糧になれるなら、
命さえ惜しくないとやらかしそうな子なので、
二回殴って五発撃つなんて教育は出来なんだのではなかろうかと…。

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